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【人的資本経営を支える】働く場所と従業員エンゲージメントの 関係性 ウェビナーレポート
お知らせ
新型コロナウイルス感染拡大の影響で働き方が多きく変わった中、新しい働き方における従業員エンゲージメントの向上や働く場所の多様化に関して、各社、試行錯誤を重ねている最中だと思います。
本講演では、働く場所と従業員エンゲージメントの関係性について、株式会社人材研究所代表取締役社長の曽和利光氏に解説いただき、新しい働き方における従業員エンゲージメント向上についてのヒントをお届けいたします。
※本記事は9月14日開催のウェビナー「【人的資本経営を支える】働く場所と従業員エンゲージメントの関係性」の内容を一部抜粋しお伝えします。企業の経営者や総務人事担当者様必見の記事です。
■目次
人的資本経営とは
二つのエンゲージメント
仕事の資源を高めることの重要性
テレワークのメリットと残課題
自宅以外の働く場所の選択肢を
働く場所の選択肢を広げるワークスペース検索・予約サービス「droppin」
■登壇者紹介
株式会社人材研究所 代表取締役社長 曽和 利光
リクルート、ライフネット生命などで採用や人事の責任者を務める。その後、人事コンサルティング会社人材研究所を設立。日系大手企業から外資系企業、メガベンチャー、老舗企業、中小・スタートアップ、官公庁等、多くの組織に向けて人事や採用についてのコンサルティングや研修、講演、執筆活動を行っている。
人的資本とは
そもそも、資本とは生産活動の基盤となる固定資産(インフラ、向上、設備)および技術のことを指します。
従来からバランスシートにはこれらの項目は載っていましたが、その背景にある「人」に関しては重要視されず、「人件費」という扱いになっていました。
しかし、単純作業がAIや便利なツールに代替されて、知的なビジネスに移り変わっている現代においては、「人の資本」はますます重要になってきています。
そんな中で、人を可視化してマネジメントする必要性=人的資本経営の考え方に注目が集まってきました。
ISO30414という人的資本の情報開示のためのガイドラインが制定されましたが、その中でも
- ・従業員一人あたりのEBIT(利払い前・税引き前利益)、売上利益
- ・人的資本ROI(投資収益率=利益÷給料)
- ・離職率
など、生産性、離職率の項目に注目が集まっています。
二つのエンゲージメント
人的資本経営において重要な指標である生産性や離職率ですが、エンゲージメントが高まることによって、ポジティブな効果があるということがある程度実証されているため、エンゲージメント向上が、人的資本経営の考え方を実践するうえで重要な要素になってきます。
そしてこのエンゲージメントにも、従業員エンゲージメントとワークエンゲージメントの二つのエンゲージメントがあり、まずはワークエンゲージメントを向上させることが重要です。
- ・従業員エンゲージメント:会社に対するエンゲージメント
- ・ワークエンゲージメント:仕事そのものに対するエンゲージメント
なぜならば、目の前の仕事そのものに対してのエンゲージメントが低い状態で、会社に対するエンゲージメントを向上させることは難しいからです。
仕事の資源を高めることの重要性
そして、このワークエンゲージメントを高めるためには研究があり、ある程度の方法が立証されています。それが「仕事要求度ー資源モデル(JD-Rモデル)」と呼ばれるものです。
仕事のプレッシャーや対人関係などの負担の仕事の要求度(Job Demand)が高まると、バーンアウトやエンゲージメント低下につながることがわかっています。
一方で裁量が大きかったり働く環境などの仕事の資源(Job Resource)が整っていると、仕事要求度が高くてもバーンアウトやエンゲージメント低下にはつながりにくいということがわかっています。
仕事の要求度を下げることは現実的ではないので、いかに仕事の資源を整えていくかということが重要になります。
テレワークのメリットと残課題
仕事の資源として大きな要素の一つとして、「職場(働く場所)」が挙げられます。
働く場所の現状としてはテレワークが主流の働き方になり、導入率は現状、8割程度ともいわれています。
精神的・肉体的不可が少なくなった結果、組織コミットメントやパフォーマンス発揮の状況が良好になったというデータも多々あり、テレワークがエンゲージメント向上にプラスの効果があるということは一つの事実だと思います。
一方で、テレワークにも残課題があります。
その中でも多いのが、
- ・ON/OFFの区別がつきにくく勤務時間が増加してしまう
- ・仕事部屋や働く環境が十分ではなく不便を感じている
といった声で、これらは自宅でリモートワークをすることから生じています。
自宅以外の働く場所の選択肢を
リモートワークの課題の一部は、自宅以外で働く場所を提供することで解決することができます。
現に、自宅近くのコワーキングスペースなどを利用したいという人が多く、理由として「家とは違い仕事に集中できるから」という声が挙げられます。
従業員の自宅近くに働く環境を整備することで、テレワークのメリットを享受しつつ、勤務時間の増加や仕事に集中できないという課題を解決し、エンゲージメント向上につながると言えるでしょう。
ただし、コワーキングスペースなどの社外ワークスペース利用に関してはニーズがあるものの、実際の導入に関しては1-2割程度になっているため、従業員と企業側の意識にギャップが大きい分野であると考えます。
逆に言うと、社外ワークスペースなどを活用して仕事の資源を高める余地が十分にあると言えます。
まとめ
テレワークの質(働く場所)を高めることで、今後重要視される人的資本経営を行うベースとなるエンゲージメント向上をもたらすことができます。
具体的には、働く環境を整備することで仕事の資源が高まるかつ、エンゲージメント向上に繋がり、生産性向上、離職率低下など人的資本経営の考えを実践するうえで重要な指標の改善が期待できます。
ますます「人的資本」が重要になってくる社会において、いかに仕事の資源を高めていくかということが、企業が成長していくうえで重要です。
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